こんにちは、新参美術ブロガー(仮)の乾杯おじさんです。白隠展に続き、Bunkamura ザ・ミュージアムで開催中のルーベンス展のブロガー・スペシャルナイトに行ってきました。
絵が傾いて見えるのは、デジカメの仕様によるものです。SONYの RX100 を使っていますが、RX1 も欲しいです。お腹が出ているように見えるのも、RX100 によるものです。
さて、今日のブロガー・スペシャルナイトは「ルーベンス 栄光のアントワープ工房と原点のイタリア」展です。ルーベンス、というバロックの巨匠の展覧会ですね。この方です。
僕は… 知りませんでした。いろいろな機会があったのですが、ルーベンスさんだけは避けてきたようです。ということで、なんとなく宗教画が多いのかなぁ、なんて知識だけでトークショーを拝聴することに。
この日のトークショーは、Bunkamuraザ・ミュージアム チーフキュレーターの宮澤さんとTBSアナウンサーの小林悠さんによるものでした。
やはり対談形式、インタビュー形式によるお話は、面白いし頭に入ってきますね。
聞けばルーベンスの作品で、日本で一番有名なものは、「フランダースの犬」に出てくる「キリストの昇架」とのこと。ああ、ネロがどうしても見たかったという絵ですね。(ちなみに、その絵は来ていませんが、版画は来ています)
なんてことの他にも、いろいろなお話を聞けましたが、中でも興味深かったのは、ルーベンスは、超人、スターだったという話。
1600年代、当時の芸術の中心はイタリアだったそうです。ルーベンスはイタリアに出向いて、いろいろな作品を写して、教養を高め、さらにそれを広めていたそうです。いろいろな国の言葉を話すこともできたとか。その活躍の結果、宮廷画家になり、工房を作り、弟子をとり、アートディレクター的なポジションになり… それ以外にも学者や外交官の顔も持っていたんだそうです。容姿もよく、自画像の版画も売れていたということで、まさしく当時のスターであった、と。…付け加えて、痛風になるほどの美食家でもあった、と。
で、現代のおじさん的にもすっげ~な~、と思ったのが… ルーベンスは結婚を2回しているんですが、2度目の結婚は53歳の時で、16歳の奥さんをもらい、そこから子どもを5人作っているんだとか… 亡くなったのは、62歳なんですが、その時、一番小さい子は生後8カ月だっていう。夢のある話じゃないですか、いい夢か、悪夢かは置いといて…
僕はアイアンマン(トニー・スターク)を思い出しましたよ。リンカーンがバンパイアハンターとして映画化される今、ルーベンスがスーパーヒーローとして戦う映画の登場も遠くないかもしれません。
そんなおじさんが描いた絵のすごさは、現場で質感を感じ、そして解説も見るのが一番です。乾杯おじさんが現場で一番興味をひかれたのは、版画でした。ルーベンスが原画を描き、それを銅版に細かく落とし込み、刷った版画をさらにルーベンスがアレンジする、という方法と技巧の細かさ、面白かったです。
バロックの巨匠といえば、レンブラントもいますが、ルーベンスは、その人生からもわかるように、力強くてパワフルなイメージです。きっと当時の人々はこの絵に触れて、パワーをもらったり癒されたりしていたんだろうなぁ。
そんな風に見てみると、僕にはあまり関係のないと思っていた宗教画も視点を変えて楽しむことができました。皆さんも、400年前のスターなおじさんの絵をぜひ! ルーベンス展は Bunkamura ザ・ミュージアムで4月21日まで!
▼「ルーベンス 栄光のアントワープ工房と原点のイタリア」展
http://rubens2013.jp/
おじさんの目線
結構混んでいるらしいので、行くのは夕方以降がオススメ!