新しいデジカメが出ると、自分のカメラとスペックや機能を比較して、買い増すのか、スルーするのか、検討してしまいます。だけど、知っているんです。カメラの性能よりもレンズの方が明らかに重要だということを…
デジカメの選び方は「何を撮りたいのか」に限ると思います。それを撮る時にどんな条件が必要なのか… 暗い場所でも撮れる、遠くからでも撮れる、などなど… でも、それってレンズを交換できるカメラだったら、大きさ以外はどれもレンズ交換で解消できたりするんですよね。ということで、写真にこだわるならカメラよりもレンズにこだわれって話です。それ以上のお話は無いんですが、意外と知らない人が少なくなかったので、書いてみます。
比較してみます。コンデジ代表は2016年4月に発売されていらい高評価の Canon PowerShot G7 X MarkII です。レンズ代表は2006年4月発売のペンタックス FA50mmF1.4 です。ちなみにレンズを取り付けたカメラは2010年10月発売の PENTAX K-r で、有効画素数は約1240万画素で iPhone 6s と同じ画素数の一眼レフカメラです。
PowerShot G7 X Mark II
F値 2.8 / 露出時間 1/25 / 焦点距離 36.8 / ISO800
PENTAX K-r + FA50mmF1.4
F値 2.2 / 露出時間 1/25 / 焦点距離 50 / ISO800
まあ、ボケの具合が変わる F値が違うので(あと、泡の量!)一概には言えないけど、どちらの写真が好みかってことが大きいかなと。あとは、拡大して使ったり、大きめのプリントをしたりする時には、どれだけ詳細に写っているかも重要ですよね。ということで、上の画像を2箇所、拡大して比較してみました。
PowerShot G7 X Mark II
PENTAX K-r + FA50mmF1.4
どちらもハッキリと文字が写っていますが、注目してほしいのはグラスのフチです。FA50mmF1.4の方が少しだけふわ〜っとしてませんか? ちょっとした違いなんですが、このボケ方というか、雰囲気を出せるコンデジって無いんじゃないかと思います。ましてや、背景をぼかすみたいな加工では作り出せない味じゃないかと。背景がボケるってことじゃなくて、被写体のふち、境界線がどうボケるのか、それが写真の色気にもつながると思います。
続いて、左のジョッキのロゴです。
PowerShot G7 X Mark II
PENTAX K-r + FA50mmF1.4
これは違いがわかりやすいですね。ピントの位置もあるとは思いますが、FA50mmF1.4の方がしっかり描写しています。ちなみに、PowerShot G7 X Mark II の画素数は約2010万画素なので、画素数にはかなり差がありますが、レンズの描写力(もしくはピントね…)で勝りましたね。
すみません、この記事のための撮影では無かったんで、これを撮ってないんです… ただ、写真の色気という点で言えば、くっきりと写すところと、ふんわりとぼかすところを一緒に撮るというのはコンデジでは難しいかなと。そういう写真が撮りたいなら、やっぱりレンズから選ぶべきです。
ちなみに2006年4月発売のレンズ FA50mmF1.4ですが、3万円くらいで買えます。
このレンズが使えるペンタックスのカメラ本体は4万円くらいで買えますが、もしちょっと古い一眼レフカメラを持っていたら、レンズを交換するだけで、新しいコンデジに劣らない写真が撮れちゃいます。PowerShot G7 X Mark II は6.5万円くらいなので、レンズ買い増しでいけるなら、それもいいですよね。
って、そんな人のためにミラーレス一眼というものがあるんですが、個人的には大きさが中途半端なのがしっくりこないのです。ポケットに入らないし、交換用のレンズを持ち運ぶならバッグが必要、みたいな。それだったら一眼レフでいいじゃない、みたいな。あとは、本体かレンズ、どちらか(もしくは両方とも)が高価なんですよね〜。まあ、いずれにしても、撮りたい写真があるのなら、それに合わせたレンズをまず探してみるといいですよ、ってことで。
おじさんの目線
カメラを1台しか持てないんだったら、今は PowerShot G7X Mark II を選びます。