北大東島でテンションが上がったもののひとつが、すでに廃墟となった燐鉱の施設でした。特に説明も受けず、さらに下調べもしてこなかったので、なおさらというのもあったんですが、こんな光景が目の前に!
石がたくさん積まれた見た目は城塞のようです。中は部屋になっているところもあれば…
トンネルになっているところもありました。
近くにこの場所の説明がありました。海のそばということで、こちらも結構、色が褪せてきていました。
Wikipedia と合わせると良くわかりますが、戦前、北大東島ではさとうきびから作る製糖と、リン鉱業を営む会社があり、ここはそのリン鉱業の施設だったようです。
戦前は、南大東島と同様、玉置商会~東洋製糖~大日本製糖(現在の大日本明治製糖の前身)が島全体を所有する「社有島」であった。但し北大東島では製糖業も営んではいたもののリン鉱業が主であり、農業を目的とした移住の他に本土・沖縄・台湾などから多数の鉱山労働者が出稼ぎに来ていたが、農業移住者とは異なり閉山後は島を離れた。
(参照/北大東島 – Wikipedia)
リンを掘り起こしては、水で流し、ボイラーで乾燥させ、トロッコやコンベアーで岸壁に運び、船に積んでいたのだとか。先程の部屋みたいなところはリン鉱石貯蔵庫だったようです。
奥の方にある洞窟的なところも…
トロッコ用のトンネルでした。
台風等で日に日に崩されていってるらしいです。
こちらは島にある資料館で見た操業していた頃の模型です。山の上の方にもトロッコが走っていたんですね~。
さて、模型の反対側に長い煙突がありましたが…
それがこちらです。
リンを乾かすためのボイラーがレンガ造りであったようですが、それも真横に倒壊していました。
120年前には無かった施設が、立派に造られて、そして保管もされずに朽ちていく… 今から新しく大きな漁港が出来る北大東島ですが、100年の間にかなり変化があったようですし、これからも変わっていくのでしょうか。
ここ、海のそばなので、天気が良ければ何かの撮影にもいいんじゃないかなぁ、なんてことも思いつつ、このまま保存できたりしないものだろうかと思いました。
おじさんの目線
廃墟であっても、その大きさに圧倒されました。