沖縄県にある東村(ひがしそん)ってご存知ですか? 沖縄県本島北部にある村です。那覇市と比較するとかなり大きいですが、2016年3月現在の人口は1,800人弱の村です。
そんな東村で、移住体験モニターツアーというものがあったので、将来のことも考えて、参加させていただきました。ちなみに東村、こんな感じで横に見ると、静岡あたりに見えませんか?
どう見えるかはおいといて、こんな感じで綺麗な海… そして山(というか森?)があったり、自然豊かな村です。
現在、東村では移住者を探している、というところで今回のツアーがあったわけですが、まず初めに、モニターツアーに行ってみてわかった、東村の良いところから書いてみようと思います。トピックスとしては3つ。
・移住者向けの安い住居を準備中
・児童手当、児童扶養手当などが充実
・東村は人がいい
ということで、ひとつずつ書いていきたいと思います。
東村では、定住者向けの村営住宅を提供しています。戸建の家が4軒、それからアパートタイプの集団住宅が1棟あります。
なんですが、すでに満員ということで、2016年度も新たにアパートを作るとのことでした。ちなみに写真のアパートは冷蔵庫やテレビ、洗濯機、乾燥機等の家電もついて、月の家賃が3LDK 45,000円(共益費込)です。しかも駐車場は2台まで無料です。
ちなみに、1Kで29,000円、2LDKで35,000円(いずれも共益費込)でした。
▼さらに! 1泊1,500円で体験住宅に泊まれます
実際の暮らしぶりがどんなものか、体験できるプランも用意されていました。対象者は、東村への移住をご検討されている45歳未満の子育て世代、若者で単身移住をご検討されている方とのことです。上記の村営アパートの一室(しかも2LDKの部屋)を借りれるんですが、なんと1泊1,500円で13泊まで可能です。もちろん、家電もついているので、気軽に移住生活を体験できますよね。興味を持ったら、まずこの仕組みを利用してみるのもいいかも!
詳しくはこちら>> 「東村子育て田舎暮らし体験住宅」のご案内
(現在の募集期間が終わっても、興味があったら役所に問い合わせしてみることをオススメします)
子どもが生まれた場合の祝い金や児童手当、児童扶養手当などが充実しています。もちろん待機児童はゼロです。主な支援金としては…
【出産祝い金】第一子 3万円、第二子 5万円、第三子以降 10万円(ただし1年以上在住の場合)
【医療費】高校卒業まで無料
【保育料】1人目1万円、2人目5千円、3人目以降無料
等があります。他にも英検や漢検の受験料を半額負担したり、インターネット接続費用の一部負担などなど、いろいろな支援があるそうです。木造の新しい保育所もありまして、見学させていただいたんですが、いい雰囲気でしたよ。保育園で作っているおやつも美味しかった~。
入口に缶で作った提灯風のものがあったんですが、ビールの缶だったのは沖縄っぽいなぁ、と思いましたけども… そういえば、ダムがあるので下水道料金も無料だった、と聞いた気がします。
まだ子どもがいない我が家なので、子ども向けの支援に関しては今のところメリットではないのですが、東村が「いいなぁ」と思ったのは、村民でした。東村は、沖縄本島で唯一コンビニの無い自治体です。コンビニどころか、ラーメン屋とかちょっとした専門店は無いんじゃないかと思います。そういう地方の都市は探せばあると思いますし、素朴な感じもわかるんです。ただ、人に壁が無いというか、いい意味で村民みんなが親戚みたいな雰囲気を感じました。
笑顔がかわいいとか、みんな素朴だとか、そういうことじゃなくて、自分とは違う人を個人として許容している感じ、でしょうか。(ただし、政治的に沖縄を利用しようと移住してくる人は別だと思います。これは別途書くかもしれません。)
今回は滞在中に懇親会が2回行われましたし、民泊を利用して、2つのご家庭に宿泊させていただいたんですが、別れ際、「コーヒーくらい出すから、いつでもおいでよ」という言葉をかけていただいたりして、それが社交辞令なんかではなくて、なんかすごいなぁ、と思いました。移住するとまではいかなくても、那覇から2時間で行ける田舎、という感じで帰省するように遊びに行ってみたいです。
その他、東村で見てきたものをアップしてみます。
コンビニの無い東村ですが、その代わりに共同売店があります。いろいろなものが売ってますが、何よりもここが地域住民のコミュニケーションの場になっているそうです。街のホットステーションですね!
お酒も売ってます。
駄菓子も売ってます。
釣りの道具も売ってます。
こちらは沖縄ではよくある100円そば(120円だけど)。ここにそばが入っているので…
買ったら出汁を注いでいただきます。
博物館では、村の歴史や地域にどんな動物がいるのか、知ることができました。東村立の山と水の生活博物館ですが、どうしても東村山に見えます。
缶で作った三線は初めて見ました。
こちらはパインのサイズを計って等級を決めるアイテムです。
こちらはジュゴンの骨格標本。
ジュゴンってヒレがあると思ってたけど、こう見ると手ですよね。
ちょうど「ハブ展」が開催されていて、生きているハブを見ることができました。
博物館の外にはイノシシが飼育されていましたよ。
東村の基幹産業は農業で、パインアップル、さとうきび、カボチャが作られているそうです。こちらはパイン畑です。夏に実がなります。
さとうきびの皮を剥ぐ体験もしました。
竹のようですが、中はこんな感じになっていて、かじるとリンゴのような風味と甘さがありました。
漁師さんもいて、この日の懇親会では海の幸もいただきました。
こちらは「ちぬまん」という魚。和名はテングハギだそうです。あまり市場に出回らないんですが、その理由は美味しいから漁師が食べてしまうから、だそうです。たしかに、脂がのった白身が美味しかったです。
ヤコウガイもコリコリで美味しかったなぁ。「こっちじゃ200円でも買わない」と云ってたけど、牧志公設市場で買ったら3,000円以上はすると思います。
いや~、どれも美味しかった~。
沖縄県随一でつつじ園が東村にあります。3月上旬から下旬にかけて、約5万本のつつじが咲き、村最大のお祭り「つつじ祭り」には多く人が訪れるそうです。が、この日は雨、しかも、まだ二分咲きでした。
三連休あたりが見どころですかね~。夜はライトアップもされるとのことです。
個人的には今すぐに移住を検討する、という段階ではありませんが、いろいろな離島や地域を見てきた中でも、魅力的な場所でした。村民の皆さんは「何もないよ」と云っていましたが、何もないからこその“人間関係”があるんじゃないかと思いました。いずれにしても、現在は村営の住宅に空きが無いということで、住むとなれば家を建てて、ということになるのでハードルが高いんですが、民泊や体験住宅を利用して旅に来てみるところから、トライしてみてはいかがでしょうか?
おじさんの目線
2泊3日の旅程で15時間くらい飲んでましたけども…
【関連リンク】
東村(公式サイト)